あらすじ

封印が緩み始めた山に、退魔師が遣わされた。 目的はただ一つ——千年前から封じられた災厄の鬼女を、再び岩の底へ縫い止めること。 だが鬼女は、追い詰められた者の顔をしていなかった。 血を流しながら、笑っていた。 「あぁ……ふふっ……楽しかった、楽しかったねぇ」 ——何かがおかしい。 刃を向ける者へ自ら手を差し伸べ、こう続けた。 「ほれ、はよぅせい。今が好機じゃぞ?」 鬼女との対話を通じ、退魔師は歴史の歪みに気づき始める。 千年前、本当は何があったのか。英雄と称えられた者は何をしたのか。そして、災厄と恐れられたこの女は——何をした者なのか。 やがて退魔師は、千年間誰も口にしなかった問いへ辿り着く。 「元凶だけを封じる術は——ないのか」 これは敵を倒す物語ではない。 千年間、誰も救おうとしなかった者を救う物語。

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カクヨム
カクヨム2026/07/14
  • 現在の作品時折、とんでもない馬鹿が現れる