あらすじ
時空の狭間に存在する「御前会議室」。それは、物語世界に異変が起きたときだけ現れる、不思議な会議室だ。
ある日、会議室は原因不明の事故によって、おとぎ話『桃太郎』の世界へ墜落する。しかし、そこで待っていたのは——鬼退治に行きたくない桃太郎、悪役を辞めたい鬼たち、英雄に振り回される犬・猿・雉。そして、自分たちが「物語の役」を演じさせられていることに気づき始めた住人たちだった。
会議室メンバーに課せられたミッションは、ただ一つ。
「物語の真実を観測し、記録し、世界の歪みを解決すること」。
桃太郎。神話。童話。昔話。名作文学。時には創作世界そのもの——様々な物語世界を巡りながら、創作者と登場人物、それぞれの「本当の声」を追いかける。
これは、物語の外側から物語を旅する者たちの、少し笑えて、少し切ない紀行録。
<御前会議室メンバー>
■雇い主
御前会議室の管理者であり創作者。物語を整えようとするが、住人たちの本音に翻弄されていく。インテリワードはいつも空回り。
■カノジョ
自由そのもの。理屈ではなく「好き」で世界を書き換えてしまう少女。お菓子と笑顔で、どんな敵とも友達になる。
■カレシ
中継セクターの記録担当。冷静沈着で論理的だが、役割と感情の狭間で揺れ始める記録者。
■スター
自称・世界一のエンターテイナー。場の空気を変え、人の心を動かす天才。観客がいなくても、自分だけのライブを続ける。
■博士
世界の歪みを論理で解析する観測者。あらゆる現象をデータで記録するが、その裏で何かを企んでいる節も……?
■長老
秩序と伝統を重んじる老人。旅を通して、自らの信念を問い直していく。熱量こそがすべてと信じる熱血派。
■隊長
圧倒的な肉体派。危険な現場では誰よりも頼れる盾。頭脳戦は苦手だが、その不器用な優しさで仲間を守る。
■青年
未来を少しだけ覗けるムードメーカー。飄々としているが、本質を見抜く力を持つ。学生との遠時空通信が彼の命綱。
■女将
会議室を支える母のような存在。どんな世界でも皆の心を和ませる。コーヒーと優しさで、世界を静止させる力を持つ。
中継セクターからのサポート(会議室外)
■監査役
中継セクターの監査担当。著作権、コンプライアンス、ルール違反には誰よりも厳しい。博士の「経費疑惑」をずっと追っている。
■学生
中継セクターの新人。まだ何も知らないからこそ、誰も気づかない疑問を投げかける存在。青年と二人で、この旅の行方を見守っている。
関連作品
※落ちる前の御前会議の模様はこちら。
短編A-①『御前会議 ―物語創生記録―』~「彼女の時空」が繋がるまで~
https://kakuyomu.jp/works/2912051603778603353/episodes/2912051603778752608