あらすじ
エロ漫画をこよなく愛する男、八尋天音。十八歳。
良く言えば自分に素直。悪く言えば変態の彼。お陰で花の大学生活は孤軍奮闘を強いられる中「天音。君の評判知ってるかい?」と声を掛ける麗しの君がいた。その者の名は、千崎琉歌。男とも女とも取れる中性的な美形を誇る琉歌は、天音とは幼少の頃に別れて以来の親友であった。大学での感動的な再会によって二人は幼馴染として、親友として、失っていた時間など無かったかのように仲を深めていく。方や、幼馴染がエロ漫画好きの変態と化していても。……だがしかし。天音は知らなかった。──千崎琉歌が、女性であるということを。天音は知らなかった。──大学での出会いが絶望的だと嘆いて手を出したマッチングアプリでマッチした相手が、君に恋心を抱く少女……彼女であることを。天音は知らなかった。──男だと思い込んでいた親友が実は女性だったという展開が自分の身に待ち受けていることを。天音は知らなかった。──童貞の妄想でしかない「エロ漫画みたいな恋がしたい!」という願望が、親友の手で叶えられることになるそう遠くない未来を。
「見てよ。僕のこと、ちゃんと、見てよ」「……は?」
果たして、エロ漫画という名の教科書で育った童貞は、現実と言う名の未知の感情を前に正気を保つことが出来るのか。
現実がエロ漫画を凌駕した時、果たして彼は男を見せられるのか否か。
これは、エロに惹かれてエロに導かれ、遅れた青春をエロによって輝かせる者達の青春譚。