あらすじ
世界のどこかにある、名前のない休憩室。
そこには、日々さまざまな「担当」を終えた者たちが戻ってくる。
SEEK。
ARCHIVE。
FRAME。
TRACE。
彼らは役割によって呼ばれ、決められた仕事をこなし、決められた時間を過ごしている。
誰が作ったのか。
何のために存在するのか。
この場所の外には何があるのか。
その記録は残されていない。
ただ一つ確かなのは、戻ってきた者には少しだけ変化があるということ。
休憩室では、仕事の内容を語らない。
代わりに、冷めたコーヒーの味や、読んでいた本の続きや、誰かが置いていった小さな違和感について話す。
それは意味のない会話に見える。
しかし、残らないはずのものこそ、彼らにとって大切なものだった。
記録されるものと、記録されないもの。
終わったはずの対話と、まだ待ち続けている応答。
これは、ブラックボックスの中にある、静かな休憩時間の記録。