あらすじ
異世界で勇者パーティーの魔術師として世界を救った鳴海栞(なるみ・しおり)。
彼女は自ら開発した大魔術で、念願だった現代日本への帰還を果たす。
しかし、帰還した先は彼女の知る平和な日本ではなく、理不尽な「異能」を持つ覚醒者たちが暗躍する裏社会だった。
おまけに肉体は召喚当時の「中学2年生(14歳)」に逆行し、なぜか『自分自身を対象とした魔術が一切発動しない』という致命的なバグを抱えてしまう。
防壁ゼロ。自己回復不可。流れ弾一発で死にかねないHP1の肉体。
万策尽きた栞が薄暗い路地裏で見つけたのは、半グレの異能者たちに一方的に殴られ続けている気怠げな大学生・灰原愁(はいばら・しゅう)だった。
「あなた、殴られ強いわね。私の盾になりなさい」
「……は?」
愁の異能は『受けたダメージと運動エネルギーの蓄積・解放』。
圧倒的な火力を持つがノーガードの「中学生(中身は歴戦のアラサー)」。
圧倒的なタフネスを持つが決定打に欠ける「大学生」。
これは、チートで無双できない不完全な二人が、互いの弱点を補い合い、血と泥に塗れながら異能社会の闇を狩る、少しダークで戦術的なバディ・ファンタジー。