あらすじ
「いや、だからさ……」
おれは一度言葉を切って、小さく息を吐いた。落ち着け……。そうだ、落ち着け。ここで怒鳴ったところで何もならない。それはもう、十分思い知らされたじゃないか。
浅くなっていた呼吸を意識して整え、おれは改めて目の前のアンドロイドに視線を向けた。
そう、アンドロイドだ。先日、ついにおれも家に迎え入れたのである。
駅前の家電量販店で廉価版モデルが数台限定で販売されるという広告を見つけ、朝早くから店の前に並んだのだ。
もっとも、おれ以外に買っている人は見かけなかったので、並んでまで買う必要があったかどうかは知らないが、まあ、それはどうでもいい。
『どうした?』
「お、おお、いや……」