あらすじ

朝、目を覚ますと、右足の親指だけが寒かった。 破れた五本指ソックスの中からこぼれたのは、小さな白い破片。 それに触れた瞬間、私は五つの塔を持つ城の前に立っていた。 親指の塔、人差し指の塔、中指の塔、薬指の塔、小指の塔。 そこに眠っていたのは、忘れたふりをしてきた痛みと、 捨てられなかった小さな我慢だった。 まだ使える。 まだ大丈夫。 そう言い聞かせて残してきたものが、いつの間にか私を冷やしていた。

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小説を読もう2026/07/13
  • 現在の作品五つの塔の城