あらすじ
「才能限界はすべて1」そう笑われ、"最弱の冒険者"と呼ばれていた鑑定士アルバは、Aランクパーティ【紅蓮の剣】で荷物持ち同然の扱いを受けていた。
ある日、迷宮で発見された未確認の転移罠。
仲間だと信じていた者たちは、罠にかかった魔術師の代わりに、笑いながらアルバを突き飛ばした。
飛ばされた先は、セントアルカディア大迷宮五十層。
本来ならFランクの鑑定士が生き残れるはずのない、死地だった。
だが、死の間際にアルバの前世の記憶と、ユニークスキル【AI/Ciel】が覚醒する。
『生き残る方法は、あります』
死地を越えて生還したアルバを待っていたのは、しかし、【紅蓮の剣】を庇う帝国管区のギルド支部による、一方的な追放処分だった。
パーティに捨てられ、ギルドからも追放されたアルバは、隣の王国管区で再出発を誓う。
世界の法則を解析するAIの力によって、役立たずだった基本魔法は、常識外れの力へと書き換えられていく。
ファイアーボールは炎の巨人【スルト】へ。そして、ただの石の魔法すら、竜を貫く一撃へと姿を変える。
ただの鑑定士だった少年は、自分を捨てた者たちに相応の報いを受けさせながら、迷宮都市の常識を覆す存在へと成り上がっていく。
これは、全てを失った最弱鑑定士が、相棒AIと共に迷宮を攻略し、失った居場所をもう一度築いていく物語。
そしていつしか、捨てられた少年は――誰かを拾い上げる側へと、変わっていく。