あらすじ

時は陽暦1632年、明斐国。 あやかしが世に潜み、陰陽師が奔走する時代。 「私は幸せになるために、絹枝殿の体を貰い受けたわけではないのだから」 非業の死を遂げた少女「絹枝」に乗り移り、己が一族の仇を討たんとする鬼の姫・鬼怒江。 「俺を、君の居場所にさせてくれ」 鬼怒江の持つ優しさを見抜き、彼女を幸せにすると誓う年若い陰陽師・志瑛。 いくつかの偶然とねじれの末に生じた出会い。 仇討ちのために心を凍らせた鬼怒江は、ゆっくりと、志瑛の純粋な愛に溶かされていく。 ――和風恋愛×成り代わり×復讐サスペンス―― 義理と恨みを背負い幸福を拒む少女が辿り着くのは、冷たい奈落か、温かな愛か。 ***** [鬼怒江] 「花鬼」というあやかしの姫。ある時、謎のあやかしに一族もろとも虐殺された。魂だけとなって彷徨っていたところ、瀕死の少女・絹枝と出会い、「家族を守る」ことを条件に彼女の体に取り憑く。以来、「絹枝」として家族からの冷遇に耐えながら、仇のあやかしを探していた。 義理堅く真面目。自分で何でも背負い込もうとするところがある。絹枝に強い恩義を、仇に強い怨念を抱いている。 [志瑛] 年若い陰陽師。最近、明斐国に移ってきた。家族に虐げられている「絹の姫君」=絹枝/鬼怒江が居るとの噂を聞き付け、「呪具所持罪の摘発」という大義名分を引っ提げて鬼怒江を助け出した。鬼怒江に一目惚れをしており、彼女を幸せにしたい、彼女の居場所になりたいと願い奔走する。 気ままな行動派。規律や責務を守りつつ、感情も大事にする。お堅いだけではない人情の持ち主。 [絹枝] 強大な力を持つ商家・二ノ宮家の娘。あやかしの変化を見破ることができる。前妻の子であり、前妻を道具扱いしていた父親や、新しい妻とその子である伊南子に虐げられている。ある日、伊南子の嫌がらせにより男たちに追われ、崖から転落して瀕死の重傷を負う。その際、鬼怒江に願いを託して息を引き取る。 温和でお人好し。人を嫌うことができず、自分を虐げる家族さえも守りたいと願っていた。 [伊南子] 絹枝/鬼怒江を虐げる義妹。両親から甘やかされ、また家の持つ力から尊大な態度を取る。どこまでも優しい絹枝のことが気に食わず、着物を繕わせたり、稽古の宿題をやらせたり、果ては男を雇って襲わせようとした。二ノ宮家が呪具の効果で発展してきたことも知っている。 自分勝手でわがまま。努力を嫌うくせ良い結果を求める。基本的に世の中を舐めている。 [華紗里] 志瑛の同僚である陰陽師。志瑛とは異なる地で職務に当たっていたが、報告書で鬼怒江のことを知り、明斐国へとやってくる。あやかしの変化を見破れる鬼怒江を陰陽寮に勧誘するも、あえなく断られる。しかし諦めず、隙あらば勧誘を行いつつ、仇探しの協力者として行動していくことに。 陽気で気さく。部下からの人望も厚い。軟派に見られがちだが、実は恋愛方面は初心。

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カクヨム
カクヨム2026/07/12
  • 現在の作品【漫画原作脚本】鬼怒江の恩讐