あらすじ
世の中すべては『見せ方』である。
そして、人は真実より「面白い物語」を信じる。
宮廷詩人ラセルは、その噂と歌だけで貴族を英雄に仕立て上げ、不労所得を満喫していた……はずだった。
盛りすぎた噂が原因で、パンツ一丁で城を追い出されるまでは。
次の金づるを探していたラセルが拾ったのは、国中から「売国勇者」と石を投げられていた最強の勇者アルト。
しかし、その正体は悪人ではなく、人を疑うことを知らない天然のお人好しだった。
「こいつなら、世界をひっくり返せる」
腹黒吟遊詩人と天然勇者の最悪(最高?)のコンビが誕生。
歌ひとつで悪徳ギルドを失脚させ、噂ひとつで魔王軍を崩壊させ、果ては教会の権威まで叩き潰していく。
……だが、どんな天才的な情報操作も、天然勇者だけは計算できなかった。
これは、世界一懲りない吟遊詩人が、毎回自分の策で儲け、最後は相棒の天然で全部台無しにされる、情報戦ざまぁコメディである。