あらすじ
東京の雑居ビルにある元調理師専門学校の跡地を舞台に、徹底した衛生管理のもとで24時間稼働する4つの「ゴーストショップ(実店舗を持たない宅配専門店)」を描いた群像劇
作中に登場するのは、対人恐怖症を抱えながら深夜のピークに挑むタピオカ店「好看」のスタッフや、実家の家計を支えるために過密スケジュールで働く韓国人留学生、パティシエの家系に生まれ奨学金を背負いながらクレープ作りに励む大学生、外見への偏見から人と接しない仕事を選んだハーフの専門学校生、保育士の薄給を補うため黙々とキンパを巻く女性、職人気質の厨房の怒号に疲れて京都から上京した元割烹料理人など、三々五々さまざまな背景や葛藤を持った人々です。
それぞれが異なる時間帯の繁忙期を助け合い、時に他店舗のスタッフとも緩やかにつながりながら、淡々と、しかし誇りを持って料理を作り続けます。顔の見えない消費者に料理を届ける中で、それぞれが社会とのつながりや自身の未来を模索していく様子が、現代のフードデリバリー文化の利便性と、そこに潜む消費者の選択の重要性という視点を交えて瑞々しく描かれるヒューマンドラマをお楽しみください。