あらすじ
──死に場所を、探していた。
少女・黒澤悠花(くろさわゆうか)は、胸に消えない深い傷と後悔を抱え、死に場所を探しながら日々を過ごしていた。
そんなある日、森で傷つき倒れていた記憶喪失の少女と出会い、葵(あおい)と名付ける。
行き場の無い彼女を連れ帰ったのは、行き場の無い少女たちが暮らすシェアハウス『ブルー・リッジ』。
家庭的で、過度なほどの思いやりを見せる牡丹(ぼたん)。
引きこもりで、孤独を選ぶ悠花に反発する雛菊(ひなぎく)。
無垢な葵との日々の中で少しずつ変わっていく悠花は、そんな二人との衝突と和解を経て、かつてのシェアハウスのオーナー・椿(つばき)が遺した動画制作を再開する。
四人で積み重ねていく「居場所の証明」。その中心で無邪気に笑う葵は、悠花にとってかけがえのない存在となっていく。
不器用ながらも掴みかけていた幸せな日々。しかし、忍び寄る過去の呪縛が、悠花に残酷な運命を突き付ける。
最後に悠花が選ぶ、「死に場所」とは──。
これは、死にたがりだった少女が、死にかけだった「彼女」へと花を手向け、生きる意味を見つけるまでの物語。