あらすじ

辺境の村で羊飼いとして暮らす男、ロウ。  彼はかつて、ファングという名で恐れられた腕利きの暗殺者だった。  十七年前、ロウはある婦人の暗殺依頼を受ける。  だが標的として待っていたのは、かつて騎士見習いだった頃に仕えた領主の娘、マリーナだった。  マリーナは、王国領に眠る古代魔導兵器を起動させる“鍵”となる聖なる力を持つ一族の女性。  王国にも帝国にも狙われた彼女は、赤子セリアに力を継がせ、ロウに娘を託して命を絶つ。  それから十七年。  ロウはセリアを戦争孤児として育て、相棒の魔犬ガルムとともに、辺境で静かな羊飼いの日々を送っていた。  しかし、王国軍が村に現れる。  聖光を当てられたセリアの手には、古代魔導兵器の鍵である証の紋様が浮かび上がった。  セリアは王国軍に連れ去られる。  ロウは閉ざしていた地下室を開き、かつて暗殺者として使っていた短刀と黒い外套を手に取る。 「ガルム。また俺と影に戻ってくれるか」  世界を救うためではない。  戦争を終わらせるためでもない。  ただ、娘を兵器の鍵として死なせないために。  元アサシンの羊飼いは、魔犬ガルムとともに、もう一度だけ王国の闇を駆ける。

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カクヨム
カクヨム2026/07/12
  • 現在の作品辺境の羊飼いと魔犬ガルム 〜元暗殺者のおっさん、かつて守れなかった人の娘を守る〜