あらすじ
昭和六年。整形外科医にして情報将校でもある海軍少佐・河村学は、医療支援の名目で満洲・奉天の陸軍拠点に派遣される。
だがその裏では、陸軍の強硬派に揺れる前線都市で、奇妙な死と疑惑が連続していた。
豪傑将校の死に潜んだ「毒と策謀」、二重の殺人に挑む「軍刀トリック」。
整然とした軍紀の裏に潜む歪みと、名もなき者たちの野心。
冷静沈着な軍医は、法と命、忠誠と真実のはざまで何を選ぶのか――。
孤高の軍医が冷たい満洲で真相を解き明かす、極北のミステリ連作集。
【主要キャラクター】
河村学《かわむら まなぶ》:30代後半。糸目。海軍軍医少佐。整形外科医。情報部兼務。本音は早く退役したい。
二階堂修《にかいどう おさむ》:20代後半。海軍軍医中尉。おどおどした呼吸器内科医。
佐々木義隆《ささき よしたか》:40代。陸軍軍医中佐。叩き上げのベテラン。海軍を嫌っている。
鈴村渚《すずむら なぎさ》:30代。陸軍軍医大尉。整形外科医。