あらすじ
この世界には誰が創ったのか、Cradle《クラドル》と呼ばれる天秤が存在する。
それはこの世に生まれた双子にのみに血塗られた祝福を与える、忌まわしき天秤でもあった。
クラドルを調べ上げたわしは、その軌跡と構造に戦慄し国を去った。
──そしてその数年後。
わしは運命の双子の片割れの存在を認めた。
その名を、ルシウス・リネア・リネージュという──
―――
世界では大小さまざまな不幸が起こっている。
戦争や疫病、自然災害──
それはどれも、自分とは縁のない場所で起こっていて、まるで実感が湧かなかったんだけど……
ある日、血塗れの少年が僕の前に現れた。
血塗れなのに外傷は一つもない。
なのに、小さな子どもには似つかわしくない古傷だけはたくさんある。
糸を紡ぎ、薬草を集めるだけしか能のない僕が衝撃を受けるのは当たり前だった。
そしてその日から、僕の周りでいくつも起こる不可解な事象。
僕に出来るのは、今は亡きじいちゃんに教わった生活の知恵だけ……のはずだったのに──
クラドル?
双子の兄??
因果と業!?
そんなことを言われても困るんですけどー!?
秀でた力もない普通の青年が、双子の兄を救うために残酷な世界のシステムに牙を剥く、サスペンスファンタジーが開幕。