あらすじ
この世界では、人々が成人の儀をきっかけに「前世以前の記憶」を思い出し、かつての知り合いや大切な人と再会していく。
「覚えていること」が安心であり、当たり前の幸せであるその世界で、少女ニナに訪れた成人の儀の光は――「異常」だった。
前世の記憶が蘇らずに、誰も自分を覚えていない。「覚えていること」が安心をもたらす世界は裏を返すと、「知らないこと」が欠落であり不吉とされてしまう。
そんな居場所を失ったニナの前に居たのは、無骨なバイクに乗って世界を旅する青年ガルズ。
多くを知りすぎた彼は、世界にまだ見ぬ「未知」を求めて旅を続けていた。
誰にも覚えられていない少女と、多くを知り過ぎた青年。
既知に満ちた世界で、未知を求める二人の、少し痛みの残るバディ・ファンタジー。