あらすじ
イカサマがバレて撃ち殺された賭博師・神崎零は、死体になったはずの夜に目を覚ました。冷たくなった掌から、賽がひとつ、生えてきた。
その賽は「その場で最も起こりやすい偶然」を、一つだけ引き寄せる。出目を決めるのは世界で、零にできるのは振ることだけ──のはずだった。
この世界では、神格は「鑑定」によって異能と周囲の認識を固定される。鑑定書に書かれていないことをする存在は、誰にも気づかれないまま、静かに壊れていく。
問いに答えない治療師・内山。傷つけず、繕うことしかしない糸使い・紬。鑑定証に「害なし」とだけ書かれた黒犬・クロ。鑑定の外側を歩く四人は、人の感情を「資源」と呼ぶ男の事業と、街の底で鳴り続ける三拍の音にたどり着く。
決まった未来なんて御免だ。それでも賽は、振った通りの目を出す。
ならば──振るのは、誰だ。
全十四話・完結済。カクヨムシェアワールド「神格鑑定局」参加作品。