あらすじ

「レイフィリア、お前との婚約を破棄する。私はマリベルを愛しているのだ」 王城の夜会。第二王子リオネルは、数百の視線が集まる中で高らかにそう宣言した。だが、婚約破棄を突きつけられた侯爵令嬢レイフィリアの心は、不思議なほど凪いでいた。 彼女は、香りに魔力を宿す稀少ギフト『香持ち(アロマギフト)』の保持者。そして――前世で「あなたの香りは唯一無二」と称賛されながら、報われず過労で命を落とした調香師・七海の記憶を宿す者。 また、『瓶の中身』としてしか見られていない。前世でも、今世でも。 実は、恋敵マリベルがまとう香りこそ、レイフィリアがかつて調香したもの。リオネルが恋をしたのは、彼女自身の記憶だったのだ。 「かしこまりました。では、王家の秘宝『追想の香水瓶』も、お返しいたします。――あなたの初恋の記憶ごと」 瓶から手を引けば、封じられた香りは揮発し、消えていく。殿下の初恋の記憶とともに――。 愛されたのは自分ではなく「瓶の中身」だった令嬢が、前世の誇りを胸に、優雅に反撃を始める。そして、彼女の香りは、やがて国境を越えて思わぬ運命を呼び寄せていく。 短編完結・ざまぁあり・転生ファンタジー。唯一無二の香りが紡ぐ、静かで痛快な逆転劇。

連載情報

ウェブ小説

配信言語
小説を読もう
小説を読もう2026/07/11
  • 現在の作品婚約破棄された調香師令嬢、前世の記憶が宿る香水瓶を返却しましたので、殿下の初恋の記憶ごと消えていただきます~あなたが愛したのは瓶の中身だったんですね~【短編完結/ざまぁあり/転生ファンタジー】