あらすじ
テーブルの真ん中に置かれた鈍い銀色の百円玉。
目の前に座る21歳の自称セールスマン『ワスレモノ』は、べっとりとした不気味な笑みで「百円で人間を消し去ることができる」と言い放つ。
だが、対面に座る女性警察官――署内で『かなや姉』と恐れられ慕われる50歳の元レディースは、酒で潰れたハスキーボイスで冷徹にその矛盾(バグ)を詰め始めた。
「どっちにしても、あっせんはしているよね?」
追い詰められた怪異が背中から漆黒の羽を生やして跳躍した瞬間、理性を踏み潰す疾走の地鳴りがかなや姉の心臓を叩く。
容赦のない右ストレートでの顔面粉砕。そしてニューナンブでの脳天ぶち抜き。
完璧な統治、血染めの契約成立――のはずだった。
しかし、現行犯逮捕、死刑判決、そして最後にかなや姉が気づいた「なんという殺し屋だ」という恐るべき完全犯罪の罠。
鬼才が放つ、脳髄が過覚醒するハイパー・サスペンス。
(※この物語は、実話を元にしている。