あらすじ
高校の入学式の日。
男子バスケットボール部への入部を決めていた橘花朝陽は、体育館でひとりの先輩に目を奪われる。
女子バスケットボール部キャプテン、硯葵。
誰よりも真剣にコートを駆けるその姿は、朝陽にとって「憧れ」そのものだった。
ただの憧れで終わるはずだった。
「おはよう。」
「今日も頑張ろうね。」
優しく声をかけてくれる先輩と、少しずつ増えていく何気ない時間。
放課後の体育館。
部室前のベンチ。
帰り道のほんの数分。
その一つひとつが、憧れを恋へと変えていく。
一方の葵もまた、ひたむきに努力を続ける朝陽の存在が、いつしか心の中で大きくなっていることに気づき始める。
だけど、「先輩」と「後輩」という距離が、あと一歩を踏み出す勇気を奪っていた。
何度もすれ違い、何度も想いを飲み込み、それでも少しずつ近づいていく二人。
そして、ようやく恋人になったその先には――。
手をつないで帰る放課後。
照れながら交わす「おはよう」。
最後の大会へ向かう、大切な人の背中。
これは、憧れから始まった恋が、「その先」の幸せへと続いていく、甘くて焦れったい青春ラブストーリー。