あらすじ
魔王討伐から百年。
平和を得たはずの世界は、資源を巡る戦争に再び血を流していた。
戦場に派遣された魔術医師は、
「治した手でまた誰かを傷つけに行く」現実に心を蝕まれていく。
治療は正しい行いなのか。
救った命が、別の命を奪うかもしれない。
その責任を背負いきれず、揺れる心は限界に近づいていた。
そんな中、戦火に巻き込まれた子供を救ったことをきっかけに、
主人公は一人の青年と出会う。
焚火の前で交わした静かな会話は、
戦場の闇の中にわずかな光を灯していく。
これは、魔王討伐後の世界に残された“残章”。
白衣を再び羽織るまでの、ひとりの医師の物語。