あらすじ

幼少期より特殊な性癖を持つ佐木玲子は、思春期になると自分自身で、幼少期の体験を再現しようと初めて「道具」を手に入れ、その行為を行い自分の性の傾向を認め、そして深めていった。 大学時代に嶋濾胞と言う異性との性交渉を重ねる度、深まる人間愛とは裏腹に自身の性の傾向性が抑圧されるのに気付き、自分の仕方で性的な満足を代償していた。 嶋はこの時、真野聡美と言う佐木玲子とは真逆の性の傾向性を持った女性に初めてアプローチを受けるが、彼女の性癖が巷間噂になっていた事もあり、佐木玲子を想う気持ちに変わりは無かったので、退けた。 嶋濾胞が佐木玲子の本質的な性の傾向性を知ることは無く、知りたいと思っていたかどうかも定かでは無く、不確定要素が多い。 真野聡美は嶋を諦める事は無く、自身の行動に障害となっているのは佐木玲子だと、初めてその存在を認識したが、自分の敵と当初は捉えながらも、佐木が醸し出す同種の性の傾向性にやがて気付いて行く。 佐木玲子が社会人となり、言葉にし難い漠然とした満たされない欲求を、自身の性の傾向性からなる方法で補うようにしていたが、決定的に足りないもの、それは被支配者になる事だけだ、と気付く。 真野聡美は一年遅れて同じ会社に入社してきたが、これが真野聡美の遠大な計画の一部とは、佐木玲子は知る由も無かった。 真野聡美はこの間にも嶋濾胞に対するアプローチを忘れなかったし、当初は嶋が本命だった。 真野聡美は佐木玲子に対し、嶋が心奪われている異性と言う憎悪の対象と見做していたが、同種の性的傾向の香りがある事を、その傾向が有る者にしか分からない感覚で見抜いていた。 巧みに佐木玲子に近付き自身の性的傾向を満たしながら、その素振りも見せず佐木を操っていたが、嶋からの拒絶は佐木玲子への憎悪と言う処罰の対象にすり替わった。 佐木は真野の激しい懲罰を受けながらも、真野からの愛を感じ、真野も佐木を愛している事に気付いた。

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カクヨム2026/07/11
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