あらすじ
昭和の終わり。最低気温ゼロ度、田んぼに分厚い氷が張る冬の通学路を、私は薄手の半袖シャツと極端に丈の短い紺色の半ズボン、そして「裸足」で突き進んでいた。
当時の小学校にあった恐怖の罰──それが防寒着であるジャージの没収、通称『半袖』。
クラスの悪ガキのリーダー格だった私は、毎日のようにその罰を受け、冷たい風が吹き抜ける校庭で裸足で正座させられていた。
しかし、悪ガキのプライドは折れない。
先生の裏をかこうと思いついた究極の『半袖封じ』。そして迎えた、マイナス5度の決戦。
これは、理不尽な昭和のルール、天敵女子が繰り出すじょうろの洗礼、そして厳しいけれどどこかユーモラスな母親の手玉に取られながら、一人の少年が「意地」だけで冬を駆け抜け、そして初めての敗北を知るまでの、ちょっとおかしくて、ちょっと過酷な、実録・冬の陣。