あらすじ
紀元前5世紀のインド。
シャカ国の王子ゴータマ・シッダールタ(29歳)の人生は、控えめに言って「完全なヌルゲー」だった。
顔は国宝級のイケメン。実家は超絶太い王室。生活環境はバグレベルで最高。さらには国中が羨む絶世の美女を妻に持ち、可愛い子供までいる。
現代なら息をするだけで「いいね」が100万件つく、人生の完全勝利者。
しかし、究極の温室育ちだった彼は、ある日お忍びの外出で世界の「真実」を知ってしまう。
「えっ、俺のこのイケメンフェイスも、いつかシワシワのヨボヨボになるの!?」
「若さとか美しさって、期間限定のサブスクだったの!?」
老い、病、そして死。
それは誰もが絶対に避けられない、バッドエンドの確定演出だった。
恵まれているからこそ、すべてを失うことが恐ろしい。人生が「最終的に死ぬ確定クソゲー」だと気づいてしまったシッダールタは、重度の鬱状態に陥る。
「宮殿で震えながら死を待つくらいなら、全部捨ててやる!」
恐怖から逃れる「最強のライフハック(真理)」を探すため、29歳のエリート青年は地位も財産も家族も投げ捨て、深夜の家出(出家)を決行するのだった——。
これは、人類史上最も有名なドロップアウト青年(のちのブッダ)による、壮絶で、過酷で、そして少し笑える「悟りへの迷走」ストーリー。