あらすじ

守護官X-173、勤続六百年。 任務は、担当の人間を定められた寿命まで生かしておくこと。 その担当——マクシムは、この八日間で二十九回死んだ。 広告看板、シャワーカーテン、胸焼け薬、救急車(なお、患者は助かった)。 時間を巻き戻してはやり直す毎日に、ある朝、一枚の通知が届く。 『対象者:マクシム・コヴァリョフ 執行時刻:09:17 死因:利用可能なものなら何でも』 金持ちが金で寿命を買い足し、その身代わりに俺の担当が選ばれた——書類一枚で。 守護者庁の最重要規則、『被保護者との直接接触を禁ず』。 落下するエアコンを前に、六百年で初めて、俺はそれを破った。 結果。 運命は縫い合わされ、不死は没収され、俺は解雇された。 かくして元守護天使は、二十九回死んだ男の部屋のソファに住み着くことになる。 奴の寿命まで、あと六十年。 天国に神はいない。 あるのは、ハンコ待ちの書類だけだ。

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カクヨム
カクヨム2026/07/10
  • 現在の作品担当の人間を29回死なせても許されたのに、一度助けたらクビになった