あらすじ
「アデリーナ・グランディアとの婚約を破棄する!」
王立学園の卒業舞踏会で、公爵令嬢アデリーナは王太子レオナードから突然婚約破棄を告げられる。
理由は、義妹ミレイナを虐げた冷たい令嬢だから。
けれど、アデリーナは涙も見せず、静かに婚約契約書を取り出した。
王家への資金援助、港湾使用優遇、軍需物資の納入調整、商会保証。
それらはすべて、アデリーナとグランディア公爵家が契約に基づいて支えてきたものだった。
「では本日をもちまして、契約を終了いたします」
王太子が捨てたのは、ただの婚約者ではない。
王国の物流と信用を支えていた最後の柱だった。
王家が混乱し、取り巻き貴族が慌てる中、アデリーナは王宮に背を向け、西港の再整備へ乗り出す。
噂、妨害、不審船、逃亡する商会主。
次々と降りかかる問題を、アデリーナは契約書と帳簿と現場の声で打ち返していく。
冷たいと言われた彼女の冷静さは、人を切り捨てるためのものではなかった。
人を守り、港を動かし、王国の未来をつなぐためのものだった。
婚約破棄から始まる、契約ざまぁと港再生の令嬢逆転物語。