あらすじ
これは働く人の健康を守る物語。
化学工場の安全衛生担当となった中村は、現場で起こるさまざまな出来事と、外部の人・香島との出会いを通して、「働く人の健康を守る」という仕事の意味を少しずつ知っていく。
最初のテーマは、「たまに臭う」という現場の何気ない一言から始まる。
中村は、何が問題なのかも、どこから手を付ければよいのかも分からないまま現場を歩く。
香島についていきながら話を聞き、少しずつ現場の見え方が変わっていく。
目の前で起きていることを一つずつ確かめながら、原因に近づいていく。
現場で働く人たちが健康であり続けてほしいという願いから生まれた物語です。
この小説について
労働衛生という分野は、あまり一般には知られていない領域だと思います。
また、「労働衛生コンサルタント(衛生工学)」や「オキュペイショナルハイジニスト」といった資格も、現場の中では重要な役割を持ちながら、広く知られているとは言いにくい存在です。
こうした仕事がどのように現場に関わっているのかを、少しでも身近に感じてもらえないだろうかと考えたことが、この小説を書くきっかけの一つになっています。
現場で起きる小さな違和感や判断の積み重ねを通して、「働く人の健康を守る」という仕事の一端が伝われば幸いです。
※本作品はフィクションです。登場する人物、企業、工場、団体および出来事は架空のものです。作中には実際の労働衛生管理や化学物質管理を参考にした描写が含まれますが、特定の企業・工場・団体・事例をモデルとしたものではありません。また、作中の判断や対応は物語上の演出を含みます。