あらすじ

明治十一年五月。大久保利通が暗殺された翌朝、東京の魚はいつもより安かった。 西南戦争帰りの元士族・相良鉄之助は、死んだはずの戦友の妹を救うため、一枚の金禄公債を売りに兜町へ来た。 だがその証書には、あるはずのない赤い印——「第零号」と呼ばれる裏の親番につながる、国がもっとも見られたくない秘密が刷られていた。 海運橋の血文字。偽造原版。水底の銅箱。士族の禄を買い叩いた者たちの裏帳簿。 魚河岸の娘・りん、帳簿の天才・志乃と組んだ鉄之助は、東京株式取引所が産声を上げる街で、名前と値段をめぐる争奪戦に巻き込まれていく。 刀の時代は終わった。だが、帳面は人を斬れる。 公債になった武士の名を取り戻す、明治金融冒険譚。 ※全四十章。毎日20時05分更新で完結まで投稿します。

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小説を読もう2026/07/10
  • 現在の作品兜町の赤い金 ―大久保利通暗殺の翌朝、手元の公債が「買付済」だった―