あらすじ
「兜草ですね。乾燥が甘い。……素人の仕事です」
夜会で婚約者に毒を盛られた侯爵令嬢ヴィオラ(19)。
平然と飲み干して鑑定までしたら、「気味が悪い」と婚約破棄された。
生まれつき、毒が効かない。
おまけにこの舌、毒の種類・量・産地・手口まで言い当てる"毒のソムリエ"。
行き場を失った夜に見つけた貼り紙は――
『王宮毒見役、大募集(急募・前任者殉職ニツキ) 三食・寝床ツキ』
就職先は、毒殺が横行する宮廷のど真ん中。
雇い主は、度重なる毒殺未遂で食事が怖くなった無愛想な王太子殿下。
毒見皿は品ごとに全量完食、毒は口頭で鑑定報告。
手口が割れて、盛った側が自分の毒で勝手に詰んでいく。
「死にはしませんので、お気になさらず」
戦わない。祈らない。完食して、鑑定するだけ。
三食昼寝つきの平穏を守り抜く、脱力系・宮廷毒ミステリざまぁラブコメ。