あらすじ
この世界ではかつて、魔法と呼ばれる不思議な力を持つ者たちがいた。
彼らは魔道士と呼ばれていたが、
いつしか『禍動士(かどうし)』と言葉が変わった。
ただし"魔法"の性質が変わったわけではなく、単に人間たちの世界で呼び方が"禍動(かどう)"になったに過ぎない。
なぜ"禍動"になったかは諸説あるが、定説では「過去の王族が魔族へ『禍(わざわい)』を与える」という意味を込めたと、古代人類学者クラッソが提唱している。
禍動士は生まれながらの才能であり、後天的に開花した者は例外なく1人もいない。
遺伝性も否定されており、禍動士の親から才能が相続されることはない。
逆に、禍動の力がない家系から突然変異的に禍動士が誕生するケースは多々ある。
そして、この世界にはある「奇妙な決まり」が存在する。
産まれたばかりの乳児たちは、すぐに国が指定する検査で「禍動があるか」を調べられる。
もし禍動の力が見つかれば、
その瞬間から親元を強制的に引き離され、禍学専門学校(0歳〜6歳までは幼稚舎)へ入学することとなる。
ーー 舞台は、禍学専門学校高等部3年3組から始まる。
首都セレメントから、やや外れに位置する学校。
近隣合わせて34校が連なる教育特区であるが、唯一この学校だけは、その『禍動』のみを専門に教えている。
そして、今から始まる長いこの物語は、
この場所で終わる ーー