あらすじ
使用人のミナが仕える北国の領主ローゼンは、無口で冷静で、少し近寄りがたい人物だった。
けれど、奥様であるアリシアの前でだけは、どうにも様子が違うらしい。
普段は隙のない領主様が、アリシアに心配されると素直になり、彼女の一言で表情を和らげる。そんな二人の姿を目撃して以来、ミナは密かにこの夫婦を応援するようになっていた。
そんなある日、アリシアが久しぶりに南国の実家へ帰省することになる。もちろん、ローゼンも同行することに。北国とはまるで違う陽射し、花々、明るい街並み。懐かしい故郷への旅に胸を弾ませるアリシアだったが、その南国には少々厄介な人物もいて……。