あらすじ

川から流れてきた桃は、ただ腐っていくだけだった。 お上も、民も、老若男女が首を長くして「天から選ばれた救世主・桃太郎」の降臨を待っている。 だが、待てど暮らせど、そんな美味い話は転がってこない。 ――桃太郎は来ない。 ならば、この絶望郷で生き残るために、泥水をすする俺たちは戦うしかない。 国を滅ぼされ、左腕を奪われた隻腕の剣士・狗牙(くが)。 朝廷の不正を許せず、表舞台から追われた元・神職で計算方の役人だった鳳(おおとり)。 里を滅ぼされ、使い捨てられたカラクリ師の猨(ましら)。 共通の仇であり、国の頂点に宰相として君臨する、鬼の親玉『温羅(うら)』の首を獲るため、社会の底辺を這いずる三人のはぐれ者が結託する。 求めるものは、天下泰平の誉れなどではない。 命懸けの仕事に見合う、きっちり『三等分』のきびだんご(報酬)だけだ。 「神頼みほど、この世で効率の悪いものはないからな」 右手一本の大太刀、虚空を舞うカラクリ糸、闇を射抜く光の強矢。 救世主のいない世界で、犬・猿・雉の三匹が、鬼の首を獲る、はぐれ者たちの「過去の総決算」が今、始まる――!

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カクヨム
カクヨム2026/07/09
  • 現在の作品桃太郎は来ない。だから俺たちが、鬼の首を獲りにいく。