あらすじ
東京のオフィス街。
徹夜明けの静寂の中で、男の心臓は停止した。
残されたのは、誰にも看取られることのない「孤独死」という事実だけ。
次に目を覚ました世界は、すべてが真っ白な虚無(しごのせかい)だった。
突如として現れた、「神」を名乗る巨大な存在。
神は、そこに集えられた死者たちへ、冷徹な二者択一を突きつける。
「過酷な試練に挑む道」か、
「記憶を消され、無へと還る道」か。
そこに集められたのは、生前にどの神様も信じなかった不遜なる者たち。
神の目的は、人間が次の段階へ進化できるかを見極める「選別」だった。
すべてを忘れて消える方が、どれほど楽だろうか。
男もまた、諦めという名の安息を選ぼうとした。だが、その瞬間。魂の奥底から、泥臭い「記憶」が狂おしく吹き荒れる。
――かつて、場末の居酒屋で親友と吐き捨てた「いつか見返してやろう」という青い不満。
――理不尽な社会の底で、それでも這いつくばって生き抜いた、泥だらけの日常。
消せるわけがない。俺が俺であったという足跡(きおく)を、なかったことになど、させてたまるか。――これは、名前も過去も失った、天国にすら行けなかった男の物語。
【作者より読者の皆様へ】
本作を見つけていただき、ありがとうございます。
作品について本作は、以前作成したプロット版の文章を少し手直ししたものです。
チート能力はありません。ハーレムも……多分ありません。どこか泥臭い、なんちゃってハイファンタジー小説です。
ご注意とお願い
ネット上で作品を公開するのは今回が初めてとなります。色々と拙い部分もある稚作ではございますが、少しでも楽しんでいただければ幸いです。
※更新は【不定期】となります。