あらすじ
**巴蛇(ハダ)――。**
中国に伝わる巨大な蛇の怪物。黒蛇とも呼ばれ、その消化した骨は、あらゆる難病を癒やす秘薬になると伝承される。
**ウロボロス――。**
己の尾を噛み、円環を成す蛇あるいは龍。輪廻、循環、永劫、そして不老不死の象徴である。二匹の蛇が絡み合う姿は、同族同士が喰らい合う「共喰い」を意味するとも言われる。
2021年、日本。
両親を殺した仇・山田仁。そして、その弟を殺した男・相良剣一。
憎しみの連鎖に終止符を打ち、それぞれが己の罪と罰を受け入れたはずだった。
しかし、その直後――相良剣一と深田優子は、中国人マフィアによって拉致される。
その事件をきっかけに、日本の裏社会、中国マフィア、そして各国の思惑が交錯し、事態は一人の青年の運命を遥かに超え、世界規模の陰謀へと発展していく。
これは、一人の青年が「正義」と「悪」の狭間で苦悩しながら、終わることのない因果の連鎖に立ち向かう物語である。