あらすじ

初秋のある日、高校二年生の「私」は、ある新しい墓を参っていた。 幼馴染の冬也のこの墓は、冬也の父親が知っている中では一番安い、中国産の白御影石だと聞いた。 「私」はようやく、手にして二週間も経ってから、冬也にもらった手紙を開いた。 どうしても今まで読む気になれなかった。読まなくてはならないと思いながら。 冬也が、最後に「私」に残した思い出は最悪だった。 汚くて、ばかばかしくて、もし「私」が冬也に恋愛感情を抱いていても、あのただ一度の醜態で、百年の恋も冷めただろう。 好きになったりしなくてよかった。 ただの幼馴染のままで、本当によかった。 そう「私」は思う。 そうでなければきっと「私」は、冬也のあんな死に耐えられなかった。 「前略  これを君が見るのは、僕がこの上ない醜態をさらした後だろう。  さぞかし滑稽で、醜悪な思い出を残したことだと思う。  でもどうか、君にだけはこの手紙を読んで欲しい。  僕は失敗だったけど、君は絶対に違うのだから」

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エブリスタ2020/12/06
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