あらすじ
そこに写っていたのは、誰にも見られていないはずの自分。
裏には、たった一言。
「今日もありがとう。」
翌日も、その翌日も、写真は届き続ける。
傘を貸した日。
花壇に水をやった日。
落ち込む後輩を励ました日――。
どれも、自分では撮られた覚えのない瞬間ばかり。
いったい誰が、自分を見ていたのか。
友人に「それ、ホラーじゃん」と言われ、不気味な視線に怯えながら真相を追う湊。
しかし卒業式の日、その一枚一枚に込められた本当の意味を知ったとき、恐怖は涙へと変わる。
これは、「写っていない」と思い込んでいた一人の少年が、誰かの心には確かに写っていたことを知る、青春と感謝の物語。