あらすじ
夏になると、私は決まってこの島へ帰ってくる。
潮風が吹き抜ける、小さな離島――結守島。
そこで出会ったのは、硝子細工のように儚く、それでいて誰よりも優しい少年・結守瑠璃だった。
ラムネを飲んで。
夕焼けを眺めて。
海を駆け回り、夏祭りではしゃぐ。
何気ない夏の日々は、いつしかかけがえのない恋へと変わっていく。
けれど、夏の終わり。
二人には、どうしても抗えない運命が待っていた。
「俺は必ず戻ってくる。」
その約束だけを残し、少年は少女の前から姿を消す。
大切な人のもとへ帰るため、人になる道を選んだ少年。
その帰りを、何年経っても信じ続ける少女。
やがて再び巡る夏が、止まっていた二人の時間を静かに動かし始める――。
これは、ひと夏の初恋から始まる、少し不思議で切ない現代ファンタジー。
檸檬キャンディーのように甘く、少しだけ切ない。
夏の風が運ぶ、小さな奇跡の恋物語。