あらすじ

名前を忘れられた女が、石の台の上で目を覚ました。自分は何かを覚えているはずなのに、何も覚えていない。灰髪の少女が目の前に立っていた。女はその後を追った。 森を抜け、廃墟を抜け、大雪と雨の夜を歩いた。女は少女に名前をつけ、少女は自分の上着を女に差し出し、夜の見張りのときに「怖がらないで」と言った。女は、これが旅なのだと思っていた。少女がずっと自分を待っていたと知るまでは。女自身が覚えているよりも、ずっと長く。 二人の間には深い川が横たわっている。その川の名は「殺し」。ただ歩いて渡るしかない。誰も許さず、誰も離れない。 これは「愛」の物語ではない。これは、たとえあなたが彼女にとって最も許せない人間であったとしても、それでもあなたを待っていてくれる誰かがいる、という物語だ。 どうか、あなたがもう独りではありませんように。

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小説を読もう2026/07/09
  • 現在の作品夕暮れの道連れ