あらすじ
篝真琴は、姉・紗代の一周忌のため、一年ぶりに生家へ帰郷する。
古いが手入れの行き届いた日本家屋。
変わらず若々しい母と祖母。
姉の遺影のそばに置かれた、幼い頃の鈴。
そして、夜になると離れに灯る、懐かしくも不気味な光。
真琴の左手の薬指には、生まれつき紅く染まった爪がある。
祖母はそれを篝家の祝福だと言い、母は目を逸らし、亡き姉はいつも「綺麗だね」と笑ってくれた。
やがて真琴は、離れにいる黒衣の男・朔と出会う。
彼は篝家の女たちを守る存在であり、長い歳月の中で、この家に加護と繁栄をもたらしてきた。
けれど、その守りは本当に救いだったのか。
姉はなぜ死んだのか。
篝家の女たちは何を受け継ぎ、何を奪われてきたのか。
恐怖、理解、憐憫、そして恋情。
真琴は朔の孤独を知り、同時に、この家に灯り続けてきたものの正体を知っていく。
これは、可哀想なものを可哀想なまま終わらせるための物語。
※本文完結まで執筆済み。全13話、毎日21:00投稿