あらすじ
「また、つながる者が来た」
青木直也、30歳。しがない電気工事士。
提示された「日当15万円」という破格の条件と会社のしがらみに勝てず、俺は瀬戸内海の最果てにある離島『ウツロ島』のリペア案件へと向かった。
目的は、不通(ブラックアウト)となった海底ケーブルと島内アンテナの修繕。
先週島に入ったはずの先遣隊12人は、誰一人として連絡が繋がっていなかった。
ただの電波障害か、あるいは夜遊びか。
そんな能天気な仲間たちの空気は、島に降り立った瞬間に霧散する。
――むせるような生臭い血の匂い。
――詰所の畳に残された、引きちぎられた無惨な肉片。
――突如として爆破され、炎上する退路の漁船。
そして俺たちの前に現れたのは、手に手に武器を握りしめ、
口元からギチギチと虫のような音を漏らす、完全に狂った島民たちだった。
仲間はパニックを起こして鬱蒼とした森へ逃亡。
残されたのは、腰を抜かした若手と、ベテラン配線工、そして俺の3人。
異能なし。武器なし。退路なし。
手元にあるのは、使い古したペンチといつもの工具袋だけ。
極限の因習島サバイバル。
ただの職人が知恵とフィジカルを振り絞る、「命懸けの現場(タスク)」が今、幕を開ける――。