あらすじ

799年、和気清麻呂と姉・広虫は、未完の問いを残して世を去った。 ――国の形は残せても、それを遺す者の心まで未来へ渡せるのか。 千三百年後の東京。 皇統継承をめぐる架空の法案が、曖昧な言葉のまま進められようとしていた。 大手濠のほとりで、若い法制官・江藤は、和気清麻呂の銅像の前で一人の男と出会う。 同じ夜、広虫もまた、制度の影で人生を揺さぶられる若者たちの前に現れる。 継承の連続性を問う弟。 当事者の尊厳を問う姉。 二人は現代に正解を与えるためではなく、制度を決める者が負うべき責任を問い直すために帰ってきた。 これは、皇統をめぐる結論ではない。 過去から預かったものを、未来へどう渡すのかを問う物語である。

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カクヨム2026/07/09
  • 現在の作品1300年後の復命――皇統を預かる者たち