あらすじ
アストレイア帝国の第一皇女、エルシア・ヴァルネリア・アストレイア。国民からは「白百合の皇女」と称えられ、美貌・知性・慈愛のすべてを兼ね備えた、誰もが憧れる理想の皇女である。
―だが、その本性は。
「働きたくない」
「面倒くさい」
「できれば一日中寝ていたい」
そんな怠惰な皇女が、面倒事を幼馴染である公爵家次男レオンハルトへ丸投げすると、なぜか毎回問題は解決し、功績はすべて皇女の手柄になってしまう。
一方のレオンハルトもまた、帝国一の貴公子と呼ばれながら、本当の願いは「誰にも邪魔されず静かに暮らしたい」というもの。外では完璧な笑顔を浮かべる二人だが、本音を見せられるのは互いだけ。
「助けて」
「いや」
「そこを何とか」
「面倒だから嫌」
そんな気の抜けたやり取りの裏で、腐敗した官僚制度を立て直し、貴族社会の陰謀を暴き、他国との外交問題まで次々と解決してしまう。本人たちはただ「早く仕事を終わらせて帰りたい」だけなのに、周囲は「史上最高の天才」と勘違い。働きたくない二人の思惑とは裏腹に、帝国は少しずつ、しかし確実に変わっていく。
これは世界一働きたくない皇女と、公爵子息が、働かないために国を改革してしまう、勘違い宮廷コメディ。