あらすじ
🌱 町の当たり前を、子どもの言葉で宝ものに変える物語! 🐟✨
花と野菜で知られる町に住む小学六年生の花守すずは、観光高校に通う姉・ひまりから、町歩きアプリ「タネマル」を見せられる。案内役は、くまの頭に双葉が生えたマスコット・くまっタネ。アプリには花、直売所、カフェ、食べ歩きコースが並び、いつもの町が少しだけ冒険の地図みたいに見えた。
ところが、今年の新しい目玉はまさかの「魚」だった。花の町なのに、魚。しかも海のない町で育てられた魚だ。すずは違和感を覚えるが、同級生の榊原理久はイベント地図やアプリの表示を見て「魚の会場、人が流れないと思う」と指摘する。魚が悪いのではなく、見せ方が弱いのだ。
小学生モニターとして魚の現場を訪れたすずと理久は、水の中で銀色に光る魚を見て、思ったよりきれいだと気づく。しかし、試食カードはおいしそうに見えず、タネマルも花やカフェばかりすすめてしまう。小さなテストでは、魚スポットにほとんど人が来ない。
「魚だけで見せようとするから、弱いんだと思う」
理久の言葉に反発しながらも、すずは少しずつ気づき始める。魚を新米やトマト、とうもろこし――町の秋とつなげれば、もっと近く感じられるのではないか。すずたちは、魚を“町の秋の一皿”として見せる作戦を考え、空港マルシェ本番に挑む。