あらすじ
「放っておけばいい」
そう思ったことは、一度もない。
誰かが困っているなら手を貸す。
泣いているなら隣に座る。
それが当たり前だった。
スラムで情報屋として生きる青年・カイ。
そんな彼がある日出会ったのは、高い塀に囲まれた屋敷で暮らす、一人の令嬢・雫だった。
誰もが羨むような暮らし。
美しく手入れされた庭。
何不自由ない生活。
─── それでも彼女は、どこか寂しそうに笑う。
だから今日も、俺は彼女に会いにいく。
他愛ない会話。
一緒に本を読む時間。
窓辺で過ごす穏やかなひととき。
その小さな積み重ねが、閉ざされていた少女の心を少しずつほどいていく。
だが箱庭の外には彼女を縛る現実があり、青年にもまた、自ら封じた過去があった。
これは、誰かが誰かを変える物語ではない。
世話焼きの青年と、外を知らない少女が紡ぐ、小さな救いの物語。
今日も世話焼き青年は、箱庭令嬢に会いにいく。
『陥落令嬢は執着執事に堕ちていく。Re:Choice』の後日譚。
前作を読まれた方はもちろん、本作からでもお楽しみいただけます。
『世話焼き青年は箱庭令嬢に会いにいく。Re:Relief』
白浜未桜