あらすじ
泥の中で目覚めた石の魔物ガロムの腕には、折れた剣が刺さっていた。
剣は抜けない。
だが、抜けなくても使える。
ガロムは言葉も善悪も知らない。
ただ、触れたものの強さだけを覚える。
剣は裂く。牙は削る。盾は受ける。鎖は止める。罠は落とす。
倒した敵の「強いところ」を体に残し、ガロムは少しずつ進化していく。
村人にとっては恐ろしい魔物。
盗賊にとっては奪うべき素材。
鍛冶師にとっては、未完成の武器。
やがてガロムは、ただの石の魔物ではなく、武器を覚え、武器を生み、強者の残響を残す存在へ変わっていく。
人間から見れば禁忌。
ガロムから見れば、それは進化だった。