あらすじ
今年の春、高校二年生になった俺――柏木礼二(かしわぎれいじ)にある吉報が舞い込んだ。
父の再婚をきっかけに義理の妹ができることが決まったのだ。
名前は上村雛野(うえむらひなの)――俺と同じ学校に通っているハーフのような見た目で高校一年生にして世間を騒がしている人気モデルだ。言わずもがな学校でも有名人。
そんな雛野と一つ屋根の下で暮らすことが決まってから最初は浮き足だっていた俺だったが、同居し初めて直ぐに考えていたようなラッキーな展開は一切起こることがないと悟った。
まずはじめに、雛野はいきなり“家庭内ルール”とやらを俺に申し出てきやがった。
家庭内ルールっていうのは大まかに言えば、雛野が一方的に決めた決まりごとのようなものでその対象はなぜか俺だけ。
流石は有名人。プライベートでも徹底しているんだな――そんなふうに思っていた、ある朝のこと。
気がつけば、同居してから三ヶ月が過ぎていた。
この日、俺は自宅の階段で雛野と接触してしまい、その際に雛野が、“とある写真ケース”を落としていくことになるのだが――それを拾ったことがきっかけで俺と雛野の兄妹間や俺達を取り巻く環境が目まぐるしく変化していくことになるのだから、人生は本当に何が起こるのか分からないものである。