あらすじ
カドコミ漫画原作コンテスト用に、カクヨム連載中の小説を漫画原作にしました。
辺境の山里で、妖精と共に暮らすヴェルテラ族。族長の姫ジェマは、帝国の重税に苦しむ一族の為に、皇帝の皇子を誘拐した。
命を差し出す覚悟で起こした一件だったが、皇子リカルドの言動から、物事はジェマの予期しなかった方向へと進んで行く。
小説本編はこちらからhttps://kakuyomu.jp/works/16817330665561477888
【登場人物】
◆ジェマ
18歳/髪色・金髪/瞳・アースアイ/身長160cm程度
ヴェルテラ族の長姫(おさひめ)。一族のなかで唯一、妖精と会話ができる。
武芸の腕は確か。手仕事は不得手。絵が下手だが本人は気づいていない。
ヴェルテラの次期族長。良き長となり、一族に少しでも楽な生活をさせたいと願っている。実は族長夫妻の実子ではなく拾われた子供で、ヴェルテラ族の血を引いて無い。
明るく強気で誇り高いが、涙もろい面もある。物語のなかでしか恋愛を知らない箱入り娘だが、リカルドとの出会いで変わっていく。
https://kakuyomu.jp/users/furuka/news/16818622173329506903
◆リカルド
21歳/髪色・黒/瞳・黒/身長175cm程度
ソルドラード帝国第6皇子。
文武に秀でた皇子だが、どこか斜に構えた雰囲気を持つ。
伝説の宝「ユニコーンの角」を目的に、ヴェルテラに接近。自分を誘拐したジェマに政略結婚を持ちかける。
亡き生母は、帝国に滅ぼされたアザイア国の王女。アザイア人は妖精の姿を見ることができるとされているが、リカルドには見えない。
宝を手に入れるため、ジェマに求婚するが、次第にジェマへの本当の気持ちに気づいていく。
後に、族長となるジェマを支える伴侶になりたいと、願うようになる。
https://kakuyomu.jp/users/furuka/news/16818792436741507481
◆フラム
19歳/髪色・茶/瞳・茶/身長173cm程度
ジェマの乳兄妹で護衛役。武芸の腕が立つ。手先が器用で、城の修繕などもする。
ヴェルテラ族では乳兄妹も実の兄妹と同様とされ、婚姻は認められていない。
兄としてジェマを一番近くで守ってきたが、リカルドの登場で心がザワついている。
実兄が3人いる末っ子のせいか、少々甘いところがある。
◆シュレン
33歳/髪色・黒/瞳・黒/身長・190cm程度
リカルドの忠実な側近であり、帝国軍将軍。大剣を操る冷静沈着な騎士だが、心優しい面もある。
子供の頃、リカルドの母であるアザイア王女に付き従い、帝国に来たアザイアの民。リカルドが生まれた頃から仕えていて、側近というだけでは無く、兄弟ような繋がりでリカルドを見守っている。妖精を見ることができ、妖精にも「殿」を付ける律儀者。
◆ジュスト
52歳/髪・茶/瞳・茶/身長165cm程度
ヴェルテラ族の長(おさ)。ジェマの養父。
生まれつき病弱なため、ヴェルテラから出ることはほとんど無い。帝国皇帝への謁見なども名代を立てることが、ヴェルテラの処遇が改善されない一因とも言われている。
拾い子のジェマを、跡取りとして養育している。
穏やかで優しい人柄だが、公明正大な族長。
◆ロザナ
48歳/髪・茶褐色/瞳・茶/身長163cm程度
ジュストの奥方。子に恵まれず、18年前森でジェマを拾い、養母として育ててきた。
そのせいか、ジェマの身辺を過剰に心配する面もあるが、厳しく優しい母であり、病弱な夫を支える妻。
ヴェルテラの工芸品である刺繍の職人でもあり、腕前はヴェルテラ随一。だが残念ながらその技はジェマには伝わっていない。
◆ガイオ
52歳/髪・黒/瞳・茶/身長・185cm程度
ヴェルテラ族の重臣、ジュストの片腕。
兵士長も務め、ジェマの武芸の師であり爺やでもある。フラムの実父で、時に拳骨による教育的指導も行う。病弱な族長を影に日向に支えている。がっしりとした体格。
◆エッダ
50歳/髪・茶/瞳・茶/身長・160cm程度
ジェマの乳母、ヴェルテラ城の女官長。
フラムの実母であり、ガイオの妻。
自分の乳で育てたジェマを、実の娘のように大切にしているが、年頃の姫君として相応しくあるよう望んでもいる。ふっくらとした容姿で優しく温かい性格。4人の男子を育てた肝っ玉母さんでもある。
【妖精たち】
*体長はだいたい10cm前後+翅の大きさ。
*妖精の声はジェマにしか聴こえない。ヴェルテラ族は妖精を見ることができる。帝国人は基本、妖精が見えない。
◆ルークル
光の妖精の女の子、いつもほのかに光っているジェマの相棒。
カゲロウのような翅を持ち、羽ばたいて飛ぶ。光を操る。
少々口が悪いが、姉御肌で世話好きな面を持つ。礼儀正しい人が好き。
https://kakuyomu.jp/users/furuka/news/16818792436742204461
◆ブリッツ
風の妖精、泣き虫の男の子。
扇のような翅を広げて風を受けて飛ぶ。翅は畳むことができる。風を操る。
ジェマの髪や馬のたてがみなど、いろいろな物に絡まってしまうクセがある。
◆アルベ
樹木の妖精、物知りお爺さん。
ヴェルテラの森に住み、翅(羽)を持たない。鳥や栗鼠などの動物の力を借りて、遠くへ移動する。
白くて長いヒゲがトレードマーク。
【世界観】
中世西〜中央ヨーロッパをイメージしているが、既存の歴史とは別物。
妖精が存在し、属性の自然物を操る力を持ってはいるが、一部の人間にしか認識されていない。(見えない)魔法や魔術は存在しない。
魔獣は信じられているが、存在は不明。
銃火器、蒸気機関は未発達。
【ヴェルテラ族】
かつて帝国に対抗できうる勢力を持つ国だったが、長い戦争の末、150年前に属国となった。現在「ヴェルテラの里」と「ヴェルテラの城」は、その戦いの最後の砦だった場所。
帝国から自治権は認められているが、小麦と労役、兵役による納税を義務付けられている。
総勢1,000人少々の小さな集落で、自給自足の暮らしをしている。
その昔、帝国軍を翻弄した、森での戦いを得意とした独特の武術は、現在も受け継がれており「森の兵(つわもの)」と呼び称されている。
主に茶系や黒系の髪と瞳をしている。
【ヴェルテラの里】
山奥の渓谷ぞいに切り開かれた、ヴェルテラ族の居住地。
標高はおよそ富士山5合目くらい。
森に囲まれており、麓に近い森を「下の森」、山頂に近い方を「上の森」、同じ高さにある森を「東の森」「西の森」と呼び称している。
山を切り開いた場所なので平地が少なく、段々畑のような耕作地を作っている。
山を背に建つ「ヴェルテラ城」が族長たちの住まいであり自治の中心。
主産業は、絹、羊毛の織物と、伝統刺繍の工芸品。これらは独自の販売ルートを確立している。
他にも、山から採取できる黒曜石、水晶などで作る装飾品や、木工細工、養蜂による蜂蜜などで現金収入を得ている。
【ヴェルテラの衣食住】
◉衣
衣服の生地は、主に亜麻布(リネン)、羊毛(ウール)、絹(シルク)で、原料から全てヴェルテラで生産している。木綿(コットン)は栽培できないので、ほとんど使われない。
シャツの上に短い上着、下は男子はズボン、女子はスカート。ジェマは普段、男子用の服装をしている。
頭に「ストッファ」と呼ぶ布を被る。
冬用は、羊毛フェルトやムートンを使う。
*ヴェルテラの服装
https://kakuyomu.jp/users/furuka/news/16818792436742577669
*ジェマの盛装
https://kakuyomu.jp/users/furuka/news/16818792436742821410
◉食
食糧も自給自足。
主食はライ麦。小麦は作っているが税で徴収されるため、あまり食べられない。他にカラス麦(オーツ麦)なども。
豆類と野菜も作るが、耕作地が少ないため種類は限られる。
野生のキノコ、野草、木の実(クルミ、松の実、栗、ラズベリー、山ブドウ、コケモモ、杏など)は森で採集して食用としている。養蚕をしているので桑を栽培しており、桑の実も食用とする。
酒は、山ブドウからワインを作っている。
緑茶を飲む習慣があり、茶の木を家の生け垣として栽培している。城の来賓用として紅茶も作っている。
甘味は蜂蜜、メープルシロップを使っている。砂糖は貴重品。
塩は岩塩が採取できるが、買うことも多い。
香辛料はハーブが主。
ヴェルテラ城内には薬草(ハーブ)園がある。
飼育しているのは山羊、羊、馬、牛、鶏。
鶏卵、山羊と羊の乳から作る乳製品が、主に食べられている。
大型の家畜(馬、牛)は、共有財産として城で飼育、管理されている。馬は移動手段として、牛は乳牛として飼育され、基本、食用では無い。豚はいない。
大型の家畜は飼料の確保が難しいため、頭数を増やせない事情がある。
山羊、羊、鶏も食肉とすることもある。
谷川の上流で、マスを始めとする川魚を養殖し、食用としている。
季節により鹿、鴨を狩猟し、薬用や食用とする。肉を売って現金収入にすることもある。
◉住
ヴェルテラ城は、山から切り出した石と木材で造られている。一般の家は木造。
ガラスは作れないので貴重品。
特に大きな板ガラスは無いので、城では小さいガラスを繋いで窓に使っている。
一般の家の窓にはガラスが無い。
ヴェルテラの家は、靴を脱いで、床に直接腰を下ろす様式。
テーブルではなく、座卓のような机を置いて食事をする。多くの家には寝室が無いのでベッドを置かず、居間に羊毛のマットを敷いて寝ている。
平地が少ないため、家も狭い。
ヴェルテラ城内では、土足で入れる部屋(帝国式)と靴を脱ぐ部屋(ヴェルテラ式)とが分かれている。
客間は帝国式の部屋となっているため、靴で入り、長椅子(ソファ)がありベッドもある。
ヴェルテラ式の部屋では、羊毛マットを重ねた低いベッドを使っている。
城内の兵士の詰め所などでは、2段、3段ベッドを使っている。
城内の靴を脱ぐ場所では、室内履きを使う。
食器は木製。
ガラスコップやグラスは使っていない。
ビンは陶器製がほとんどで、贈答用など特別なものにだけガラス瓶を使う。
陶器は作っているが家庭用なので、城の来賓用の食器は銀器。
鉄器、武器は製造している。
◉武器
ヴェルテラ族が使う短剣は、剣身が30〜40cmほど。
戦闘時には逆手で持つ。
戦闘の他にも、日常の刃物としても使用する。
城の兵士は、槍、長剣も併用する。
ジェマは短剣。
フラムは短剣と吹き矢を使う。
◉移動
移動は徒歩か馬。
荷馬車はあるが、人が乗る馬車は無い。
平地の少ない里のなかでは、馬車が役に立たない。
また、高原からヴェルテラの里へ上がる道も、森の中で道が狭く平坦では無いので、人を乗せる馬車は使えない。
ヴェルテラでは、馬は共有財産。
城で飼育し、管理している。
馬の前髪を短く切り揃えるのが、ヴェルテラ族の馬の目印。
◉その他
ヴェルテラの里には商店が無い。
近隣の帝国領の村にある商店を利用し、里で作れない物を購入している。
なので通貨も、帝国のものを使っている。
学校と病院も無く、それらは城で担っている。
病弱な族長が続いたため、薬についての研究は進んでいる。
自生している薬草の他、各地から薬草の種を取り寄せ、城で栽培したり、動物や鉱物のなかで薬効があるものを採集し、利用、もしている。
自然そのものを崇拝し、「妖精王」が、神のような存在として語り継がれている。
【帝国】
正式には「ソルドラード帝国」
広大な領土と多くの属国を従える、大陸の覇者。
皇帝は後宮を持ち、多くの妃と皇子皇女をもうけている。
帝都「エストレリャ」へは、ヴェルテラから馬で10日ほどかかる。
ヴェルテラとは異なる、中世西ヨーロッパ風の様式の文化を持っている。