あらすじ
「あの猫に触れなければ、この地獄のような運命を歩むこともなかっただろう。」
借金に追われ、すり潰されるような日々を送る20歳の会社員・レイ。
ある夜、彼は帰宅途中の薄暗い路地で、現実離れした光景を目にする。
背中に白い翼を生やした、一匹の猫。
過労と空腹による幻覚だと自分に言い聞かせ、震える手でその存在を確かめるために近づいた瞬間――視界を焼く強烈な光と共に、彼と猫は車に跳ね飛ばされた。
意識の淵でレイが対峙したのは、宇宙を統べる神だった。
レイの魂は、あの日出逢った猫と融合し、未知の惑星「ルミリス」で新たな生を与えられる。
魔法と魔物が跋扈し、滅亡の足音が聞こえるこの絶望の地で、レイは神をも凌駕する「最強の力」を授けられた。
しかし、その力は禁断の諸刃の剣。力を行使するたび、レイの人間としての自我は「神の欠片」へと侵食され、やがて消滅してしまうのだ。
さらにその体は、惑星ルミリスを滅ぼそうとする「邪神」にとって、最も奪うべき究極の標的だった。
地球での記憶、守るべき小さな命。
元々存在しなかったはずの肉体で、レイは運命の鎖を断ち切るために立ち上がる。
「決められた筋書き通りに踊るなんて御免だ。神が書いた運命のペンを折って、僕だけの道を開いてやる。」
最強の力を持ちながら、人間であり続けようと抗う一人の少年の、壮絶なる運命逆転譚。