あらすじ
――魔法を失った英雄は、世界を救う力ではなく、世界を救う“心”を未来へ託した。
数十年前――。
世界最強と謳われた始原の大魔導師アルディオスは、親友であった終焉王ノクスとの壮絶な戦いの末、魔法を失う。
それでも彼は諦めなかった。
世界を救う最後の希望となる「器」を求め、何十年もの旅を続ける。
そして雨の日、小さな村で一人の少年と出会う。
魔力はない。
才能もない。
けれど、誰よりも優しい心を持つ少年――ルーク。
アルディオスは、その優しさこそが未来を変える力だと信じ、自らの命と引き換えに禁術《継承》を発動する。
時は流れ――。
成長したルークは、世界最高峰のアストリア魔法学院へ入学する。
そこで出会ったのは、孤高の王子レイン、毒舌だが心優しい天才魔法使いセレナ、熱血漢のガイル、笑顔あふれる回復魔法使いミーナ。
大切な仲間と過ごす何気ない日々の中で、ルークは少しずつ成長し、やがてアルディオスが残した「七つの鍵」と、三百年前から続く世界の真実へと導かれていく。
一方、世界を滅ぼそうとする終焉王ノクスもまた、ただの悪ではなかった。
彼もまた、世界を救いたいと願った一人だったのだ。
これは、剣でも魔法でもない。
優しさが、世界を変えていく物語。
そして――
三百年越しに託された約束が、未来へ受け継がれる物語。