あらすじ

この物語は、誰にも抱きしめられなかった少女が、ひとりの老いたばあやの温もりで、真の強さを知るまでのお話。 継母に疎まれ、父にも見落とされ、怒ることでしか自分を守れなかった五歳の公爵令嬢マリアンナ。 そんな彼女の前に現れたのは、六十をとうに越えた養育係、グレーテでした。 悪いことをすれば叱る。 けれど、決して見捨てない。 理不尽な罰の杖から身を呈して守ってくれたばあやに、マリアンナは初めて涙をこぼします。 「行かないで、ばあや」 凍りついていた少女の心は、その温かな手に包まれて、少しずつほどけていきました。 ――それから十五年。 美しく成長したマリアンナは、婚約者からの理不尽な断罪劇に直面します。 けれど彼女は、もう怒りに支配される子供ではありませんでした。 嘘に流されず、誰も踏みつけにせず、自らの誇りで悪意を退ける。 そして、老いていくばあやの手を、今度は自分が最後まで握りしめる。 叱られ、守られ、愛された少女が、自らの足で未来へ歩き出すまでの物語。 記すのは、わたくし、ラトゥナ・ケートでございます。

連載情報

ウェブ小説

配信言語
小説を読もう
小説を読もう2026/07/08
  • 現在の作品公爵令嬢を守ったばあやは、皇太子妃となるお嬢様に看取られる 〜行かないでと泣いた少女が、最後にその手を握るまで〜